あしたのジョー
ジョーの青春
ここに掲載する絵はもう少し待って下さい
ジョーとのり子は玉姫公園に気晴らしに行く。のり子はジョーにボクシングを辞めるよう
勧める
のり子「もうボクシング辞めたら!」
ジョー「何で?」
のり子「このごろの矢吹君見ていると怖いの・・。いつかきっと悲しい目に・・・」
ジョー「ボクシングはな!ボクシングは弱肉強食の世界さ。噛みつかなかったら噛み殺される。だから
こっちとしては死にものぐるいで噛みつくんだ。しかし相手の流した血に、止まってしまった
心臓にある負い目や義理が残るのは確かだ。でも中途半端は許されない。人を殺した奴が死刑
になるようにボクシングの世界でも血を流しっこして生きてきたからには、今更中途半端は許
されないと俺は思う」
のり子「考え過ぎよ・・・」
ジョー「顎の骨を砕いたウルフ、死んでしまった力石。そして廃人となってしまったというカーロス・
リベラに対してもな」
そして二人は街に出ていきディスコや暴走族を目のあたりにする。そして港でのり子はジョーの青春
の話を切り出す
のり子「同じ年頃の若者が突っ走り、海や山に青春を謳歌しているというのに矢吹君は来る日も来る日
も汗とワセリンの臭いが漂う薄暗いジムの中に閉じこもって、縄跳びをしたりシャドーボクシ
ングをしたり、たまぁに明るいところへ出たと思えばそこは眩しいほどに照らされたリングと
いう檻の中。そこで血塗れになって闘犬のように殴り合うだけの生活。それが・・・矢吹君の
青春?悲惨だわ」
ジョー「・・・。少し、言葉が足りなかったかも知れないけど俺は負い目や義理だけでボクシングをし
てきた訳じやない。ボクシングって奴が拳闘ってやつが好きだからやってきたんだ。こいつは
本当なんだよ、のりちゃん」
のり子「知ってるわ。そんなこと・・でも・・・」
ジョー「のりちやんが言う青春を謳歌するって事とは違うかも知れないけど俺は俺なりに燃えるような
充実感を何度も味わった傷だらけのリングの上でな。ブスブスと燃えているそんじょそこいら
の不完全燃焼などと訳が違う。ほんの一瞬にせよ眩しいまでに真っ赤に燃え上がる・・。そし
て後には真っ白な灰だけが残る」
のり子「・・・・」
ジョー「燃えかすなんか残りはしない。真っ白な灰だけだ。カーロスだって力石だってみんなそうだっ
たんだ!!」
のり子「私・・矢吹君について行けそうにない・・・」
ふとジョーが気づくとのり子の姿はなかった。
ジョー「そうさ・・・燃えかすなんか残りはしない。残るのは真っ白な灰だけだ」